竹富町 大原に福祉施設開設へ 不登校、児童発達を支援
竹富町は次年度、自治体の活動を支援するB&G財団の助成を受けて、西表の旧おおはら幼稚園舎を改修し、子どもや障がい者、高齢者が集える複合施設を整備する。不登校や児童発達の支援を行う「子ども第三の居場所」開設や老朽化しているやまねこ文庫とB型就労施設共同作業所スオウの木の移転、元気な高齢者が集えるカフェの運営などを予定している。2025年度の運用開始を見込んでおり、西表東部地区の地域課題を包括的に解決する新たな福祉施設を目指す。
「子ども第三の居場所」事業はさまざまな困難な状況にある子どもたちの支援を目的に日本財団が実施しているもので、B&G財団は同財団と協力する形で18年度から着手。これまで全国で59施設が開設されており、県内では中城村に整備されている。
開設費として最大5000万円、運営費は月額最大120万円が最長3年間助成されるため活用次第では自治体負担なしで整備が可能。町は今年度に申請し、このほど審査を通過、助成が決定した。
町福祉支援課によると、同施設は週5日運営の常設ケアモデルを想定。▽不登校児童や発達に難のある子どもたちの受け入れ▽居場所の提供、生活習慣形成、食事提供、入浴支援▽個別相談支援―などの機能をもたせる。
3年間の運営費助成終了後、「第三の居場所」機能は放課後等デイサービスの指定を受け「児童発達支援センター」に移行することなどを想定。このほかフードバンク機能を備えたこども食堂や認知症カフェ、共生型介護事業所など自主運営できる仕組みを検討する。
同事業を進めている町子育て支援アドバイザーの津嘉山航氏は「東部地区の地域課題を包括的に解決する新たな福祉施設」と位置づけ「ニューノーマル、ニューコミュニティーという点で、竹富町から八重山、県、全国へ波及していくモデルになる」と期待感を示した。
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