竹富島コンドイリゾート 早ければ4月着工
【竹富】不動産会社・㈱RJ(アールジェイ)エステート(一丸秀信代表取締役社長)=那覇市=が竹富島コンドイビーチ付近で計画している「コンドイリゾートホテル(仮称)」が、早ければことし4月に着工することが25日、同社への取材で分かった。昨年12月、建築確認審査機関へ建物に関する審査を申請、現在、同機関で審査が進められている。これに対して計画に反対する住民の反発は強く、ホテル計画問題が再燃しそうだ。
同計画は、RJエステート同社が所有する約2万1000平方㍍の敷地に赤瓦木造のコテージ宿泊室24室と連棟式宿泊室5棟(23室)の計47室を予定。付帯施設としてプールも整備する。計画を公表した2014年当初の総事業費は約20億円。
同社は県から2017年1月に開発許可を受け施工業者を選定、建築確認の手続きに踏み切った。同社の関係者によると、建設計画の大きな変更はなく、町から指摘を受けた敷地境界から建物までの距離を15㍍後退させ、植栽帯を増やすなど一部変更。運営上必要な倉庫も設置する。
RJの松田孝之取締役営業部長は取材に対して「県の理解も含め開発許可が下り、建築の確認申請を出して着工するところまできている。今まで通り法律を順守して進め、基本的には景観を守りたい」と話した。住民から反対の声が上がっていることについては、「建築確認が取れたら着工する。反対が出ても進めさせてもらう。(今のところ)住民に改めて説明することは考えていない」と計画を進める姿勢を示した。
■「冗談じゃない」住民ら反発の声
竹富島を守る会
RJエステートのホテル建設計画が再び動き出したのを受け、反対住民から反発の声が出ている。竹富島を守る会の阿佐伊拓会長は「反対運動をしている中、なぜ計画を進めるのか。冗談じゃない」と不満をあらわにした。竹富公民館は今回の建築確認申請を受け、町に異議申し立てを書面で行った。島では同会を中心に今後も反対の声を世論や同社に訴えていくことにしている。
「コンドイリゾートホテル(仮称)」計画は2014年11月にRJエステート社が記者会見し発表。15年3月、公民館は町へ建設反対を要請。17年2月、県へ開発許可の取り消しを陳情し2万6671筆の反対署名を提出。陳情が却下され、4月に島で反対決起集会を開いている。
阿佐伊会長はこれまでの経緯を振り返り、「島として守られるべき権利や考えを訴えていく」と強調した。
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