募集賃金を県内初公表 「人材確保につなげて」
- 2023年08月11日
- 社会・経済
八重山公共職業安定所(内野和久所長)は4日、ハローワーク八重山に申し込まれた6月分の求人票の職種別にまとめた平均賃金を初めて一般に向けてインターネット上に公表した。県内初の試みとなる。多くの事業所から賃金についての問い合わせが寄せられていることから今後は毎月、公表することを決めている。ハローワーク八重山は「八重山地域の賃金相場を知ってもらい、人材確保につなげてほしい」と公表の意義を説明した。
発表された資料などによると、2023年6月の求人票の月額平均賃金は上限が22万4394円、下限が18万6024円と10年前の上限17万7826円、下限14万7437円と比較してそれぞれ4万6568円、3万8587円上昇している。
時間額平均で見ても23年6月は上限が1127円、下限が1013円と1000円を超え、10年前の865円と800円からそれぞれ262円、213円上昇した。
過去10年を比較すると毎年、数千円ずつ上昇していた月額賃金は21年は微増、22年はマイナス。新型コロナウイルスまん延の影響で、観光業を中心に島の経済が低迷したことが主な要因とみられる。
一方で23年は、新型コロナに関する行動制限などが撤廃されるなど旅行需要が大幅に拡大し、観光関連を中心に人手不足が加速。最低賃金の上昇と併せて、人材確保を進める事業所の募集賃金の上昇が影響した。
ハローワーク八重山では、管内事業者の人手不足を解消しようと八重山3市町と合同でIターン、Uターンの促進を目的とした移住相談会やシルバー世代、ひとり親世帯などに向けた仕事説明会や職業相談、就労支援などを実施している。
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