「感染予防対策実施を」 コロナ拡大で八重山病院
石垣市内での新型コロナウイルス感染症の拡大などを要因とした医療体制の逼迫が危惧されるとして県立八重山病院は22日、院内で会見を開き、市民に向けてマスク着用など感染予防の実施や解熱剤など医薬品の事前の備えを呼び掛けた。和氣亨院長は「早ければ、来週にも面会禁止や診療制限をかける可能性が高い」と八重山の地域医療を担う中核病院の危機を訴えた。同院では、今年1月にもインフルエンザと新型コロナが同時流行したことから、約10日間の診療制限をかけた。
同院によると、ここ1週間で救急外来を受診する人が急増。市内のクリニックが休みとなる土日の受診者数は、平常時の40~60人に対して土曜日の17日は105人、日曜日の18日は92人と大幅に増えている。
発熱者の割合も増えつつあり、受診者が多いことから全員の検査は実施していないが、そのほとんどが新型コロナウイルスに感染していると見られるという。
感染者の年代は、幼児から高齢者まで年代を問わず広がっており、感染経路も不明。「いつどこで感染してもおかしくない状況」と市中感染の可能性を指摘。
市内では、子どもに重い症状が出ることのあるRSウイルスが広がっていることや本島ではインフルエンザも流行りだしていることなどから今後の動向に警戒感を強めている。
和氣亨院長は「感染拡大を防ぐことが、救急医療を守ることになる。台風対策と同様に各家庭や個人で行動の自粛や制限、感染症への備えをしてほしい」と市民の協力を呼び掛けた。
医療関係者が感染すればさらなる危機に直面する可能性があることから、同院では職員を対象に4人以上の会食は避けるよう呼びかけるなど警戒態勢をとっている。
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