八重山病院 医療崩壊 専用病床122%稼働
- 2022年07月15日
- 災害・事件・事故
入院受け入れ余力なし 1割休職、病棟閉鎖 新型コロナ
連日の感染拡大を受け八重山地域新型コロナウイルス感染症対策本部(本部長・曽根淳八重山事務所長)は14日関係者を集めた会議を開いた。会見した県立八重山病院(篠﨑裕子院長)の松茂良力副院長は「逼迫を通り越して医療崩壊を起こしている」と強調した。石垣島徳洲会病院でも「医療としては『ありえない対応』を強いられる可能性がある」と強い懸念を示した。
14日現在の八重山病院の新型コロナ病床の稼働率は122%と専用病床に収まりきらない状態。酸素投与が必要な患者は3人、人工呼吸器の患者は1人となっている。
入院受け入れ可能数はコロナ患者、それ以外の患者ともほぼゼロという状態だといい、松茂良副院長は「医療の提供体制は十分に機能していない。今晩、けがや重篤な病気になっても入院することは難しい状況だ」と強い危機感を示した。
同院職員でも新型コロナ感染が発生しており複数の職種、部署で陽性者、濃厚接触者が確認されている。全職員の約1割が休み、看護師では20~25%の人手不足となっており、同副院長は「同日朝から病棟を一つ閉鎖して限られた医療資源をコロナ病床や重症の病床に割り当てている」と説明した。
新型コロナ入院患者を受け入れている石垣島徳洲会病院では新型コロナの影響で人工透析内科に影響が出始めている。透析患者50人余りを抱える同院の池村綾院長は「このままいくと週に3回程度の透析の期間を延ばすなど医療としてはありえない対応を強いられる可能性がある」と収まらない新型コロナ陽性者数に切迫感を表した。
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