比川港湾「今しかない」 糸数町長、整備へ向け決意
【与那国】9月定例与那国町議会(崎元俊男議長)一般質問最終日の20日は、与那原繁、嵩西茂則、上原光秀の3氏が登壇した。比川港湾の整備に関し、長年にわたり島の南側への港湾整備が必要とされてきたことを説明した糸数健一町長は「(国から与那国へ目が向いている)今が1回だけのチャンス。今しかないという気持ちで引き続き要請していく」と決意を示した。嵩西氏への答弁。
港湾整備と空港拡張について質問した嵩西氏は「与那国の位置からすると、(北、西、南の)3方向に港があることが望ましい。特に冬場は7割が北風で、南に建設することが望ましい。ぜひとも町長の力で国と掛け合い、近い将来できることを望んでいる」と要望、糸数町長は「常々、政府関係者にも訴えているところ。信念をもって引き続き要請を挙げていく」と応じた。
与那国空港の滑走路延長に関しても糸数町長は「できれば(延長とともに)幅を拡幅することで欠航率も減ると思う。要請していきたい」と言及した。
シェルター機能を持たせた庁舎建設の進捗状況については、与那原、嵩西の2氏が質問。譜久嶺弘幸副町長は「年内に(国から)内示的なものが来ると思うので、来年度に全体調査費を予算計上し、うまくいけば25年度に詳細実施設計、26年度には着工できるものかと思っている」と大まかな計画を明らかにした。
また、構想についても説明。「商工会や観光協会、JA、保健所などを備えた複合庁舎として検討を進めている。一般有事には防災機能も持たせ、町民の利便性を考慮していく。地下駐車場にシェルター機能を持たせ、その上に庁舎を建設する計画」とした。
田原川氾濫の危険性について、前日の2氏の一般質問に続きただした与那原氏は「台風11号の後の大波の時もあふれる寸前だったこともあり、3人がこの問題を取り上げたのだと思う。水門を残したうえで拡張を早めにやってほしい」と強調、小島重喜まちづくり課長は「県には設計の見直しの際に水門も検討してくださいと伝えてある。水門のある形で整備を調整したい」と述べた。
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