西表産かぼちゃ豊作
西表島地区の今期のかぼちゃ出荷量が過去最多となる見込みであることが29日、JAおきなわ八重山地区西表島カボチャ生産部会(西大舛髙均部会長・9人)の報告で分かった。1月下旬から始まった出荷は4月末ごろまで続く計画で、26日現在の出荷量は約93㌧となっており、初の110㌧台まで到達する見通し。
JAおきなわ八重山地区営農振興センターによると、今期の栽培面積は昨年同様10㌶を確保。出荷量は毎年80㌧前後を推移しているが、107㌧を目標に設定した。粉質で糖度の高い品種「こふき」を部会員全員で統一して栽培している。
今期の定植は昨年10月上旬から12月下旬まで行ったが、10~11月は例年にない干ばつに見舞われ、12月中旬には強風の影響などを受けたため、この時期に肥大期を迎えたカボチャは小玉、傷果がやや多くなったという。
一方2月中旬以降については天候も安定。栽培管理や薬剤散布も適期に実施されたことから、品質も安定しA品率が全体の67・8%、大玉率も約7割にのぼった。
収穫したかぼちゃは全て東京の3市場へ出荷されており、単価は10㌔あたり5500円と例年並みで取引。西大舛部会長によると、昨年は外国産の不作などで取引価格が上昇したが、ことしは「豊作貧乏」の状態にあるという。
ただ市場からの評価は高く、出荷量の倍増を求める声もあるといい「ほくほく系で嫌いな人も好きになるくらいおいしいかぼちゃだ」と品質に自信を見せた。
また同部会員8人は29日午前、町役場を訪れ前泊正人町長へ今期の生産概況を報告。西大舛部会長は生産拡大に向け▽新集荷場の建設▽現集荷場の天井・照明設備修繕▽栽培資材や農薬等の助成▽新規部会員勧誘助成―などを要望した。
前泊町長は「かぼちゃ生産は西表島の核になる。集荷場整備は急務だ。JAと協力しながら、しっかりとした施設整備を進めたい」と前向きな姿勢を示した。
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