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古見小、今年度末廃校へ 竹富町西表島

今年度末で廃校となる方針が示された古見小学校(資料写真)

今年度末で廃校となる方針が示された古見小学校(資料写真)

大原小と統合、竹教委方針決定

 竹富町教育委員会は西表東部の古見小学校(渡口里夏校長・児童3人)を今年度末で廃校とし、大原小学校と統合する方針を22日午後に開いた定例会で決定した。次年度以降、在籍児童の不在が見込まれることが主な要因で、PTA、地域公民館の合意を得て決めた。竹教委は今後、町教育総合会議での決定、町議会12月定例会での議決を経て、県へ申請する。廃校が決まれば同校は創立128年の歴史に幕を下ろすことになる。

 同校は現在3人の児童が通っており、うち2人が今年度で卒業する。次年度は1人の入学を見込んでいるが、その後は継続した入学者が見込めず、児童や保護者からは学校生活を不安視する声や大原小への通学を望む意見があがっていた。

 竹教委はことし5月から複数回、保護者らとの意見交換会を開催。8月にはPTA、地域の代表者、学識経験者らで構成する検討委員会を立ち上げ、同校校区(古見・美原・由布・高那地区)全住民や未就学児保護者を対象とするアンケートを実施するなど実態把握に努めた。

 アンケート結果(複数回答あり)によると、大原小への統合賛成が45・5%で存続の27・3%、休校の21・8%を上回った。また、休校の選択肢については「復校したとしてもまた統廃合の検討が繰り返される。今回ではっきりさせた方が良い」など地域からの指摘があり、休校中の維持管理についても古見公民館側が人員不足の観点から難色を示すなど見通しが立たなかった。

 定例会で佐事安弘教育長は休校・復校の可能性は厳しいとする見通しを示し、「子どもたちが主人公。保護者の思い、子どもたちのことを考えたら大原に通った方が良いという判断になる」と述べた。

 同校はこれまで過去3度にわたって統廃合の検討がなされ、このうち08年に実施した地域向けのアンケートでは賛成が55・4%、反対が30・4%と統合派が多数を占めていた経緯がある。その際は体育館、ランチルーム建設にかかる起債償還が残っていたため統合されなかったが、今年度末で償還は完了する予定。

 竹教委は今回定めた方針を町教育総合会議に諮り、町としての方針を正式決定する。12月の町議会定例会で町学校設置条例の一部改正案が可決されれば廃校が正式に決まる見通し。

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