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ゼロマラリア賞を授与 特定非営利活動法人

多くの関係者が集まり祝福した第10回ゼロマラリア賞授与式=伊野田農村公園広場

多くの関係者が集まり祝福した第10回ゼロマラリア賞授与式=伊野田農村公園広場

マラリア・ノーモア・ジャパンの長島美紀理事から第10回ゼロマラリア賞の表彰状を受け取る仲原清正会長(左)=伊野田農村公園広場

達成の碑建立期成会に表彰状

 2030年までにゼロマラリアを達成するという国際社会の目標に寄与する活動に取り組む個人・団体を表彰する特定非営利活動法人マラリア・ノーモア・ジャパン(神余隆博理事長、東京都千代田区)の第10回ゼロマラリア賞授与式が20日、伊野田公民館隣の農村公園広場内で行われ、同法人の長島美紀理事から八重山ゼロマラリア達成の碑建立期成会(仲原清正会長)へ表彰状が手渡された。仲原会長は「これからもゼロマラリア賞の趣旨を広め、世界からマラリアを一掃すべく、活動を展開していく」と気持ちを新たにした。

 八重山地方はかつてヤキーヌシマ(マラリアの島)と呼ばれたが、戦後に官民と米軍当局が連携した対策を実施した結果、1962年に世界に先駆けてゼロマラリアを達成。2022年8月、同期成会が同公園内に「八重山ゼロマラリア達成の碑」を建立した。

 八重山で成し遂げられた偉業を次世代に継承するとともに、感染症のない平和を願って世界に向けてこれまでの住民衛生活動の意義を発信。同法人は「新たな感染症の時代と言われる今、石碑建立と活動の意義は大きい」と評価した。

 ゼロマラリア賞受賞記念ライブとして石垣市新川出身の大工哲弘さんが「マラリア撲滅の歌」を披露した。

 引き続き行われた祝賀会では、﨑山晃教育長が中山義隆市長のあいさつを代読したほか、八重山保健所の比嘉千賀子所長と八重山戦争マラリア遺族会の唐眞盛充会長が祝辞を述べた。

 同賞は、4月25日の「世界マラリアデー」にちなんで発表。授賞式は6月1日に予定されていたが、台風2号の影響で延期した。

 同賞は、具体的な支援事業にとどまらず調査研究や情報発信、マラリアという言葉の認知率向上のためにアイデアづくりなどに取り組むあらゆる分野の個人・団体を対象に創設された。 県内では16年度に琉球大学の小林潤教授、17年度に南山舎、21年度に非政府組織(NGO)チームがじゃんの代表として琉球大学・斉藤美加助教授が受賞している。

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