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石垣市主催の明和大津波遭難者慰霊祭が…

石垣市主催の明和大津波遭難者慰霊祭が24日、宮良にある明和大津波遭難者慰霊之塔で行われ、関係者や市民、約140人が参列し、遭難者の冥福を祈った▼明和大津波は1771年4月24日午前8時ごろ、石垣島南東沖で起きたマグニチュード7・4の地震によって引き起こされ、八重山地方では9313人が犠牲になった。古文書などで津波の遡上(そじょう)高は85㍍とも言われている▼被害者数などから明和大津波を想像すると、当時は、到達時間や規模など津波に関する情報が無い中、突然襲った大津波で木造主体の家屋なども含め根こそぎ流されたと想像される▼現在に置き換えて見ると、地震発生から数分後には緊急地震速報として、津波の到達時間や高さなどの情報がテレビやラジオ、防災無線などから流され、近くに頑丈で高い構造物もある。住民がその情報を生かし、どう避難するかだ▼石垣市が23日公表した台湾で3日に発生した地震で発令された津波警報に伴うアンケートで、57%の人が高台などへの避難に車を使用し、近くの一時避難ビルへの避難はわずか6%だったという(24日付本紙)▼車での避難で各地で大渋滞が発生。移動手段が課題として浮彫となった。253年前の明和大津波を思い、命を守る適切な津波避難を考えたい。(下野宏一)

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