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米軍掃海艦、石垣入港 14年ぶり、初「通常目的」

午前9時前に接岸した米海軍の掃海艦「パイオニア」。石垣港には14年ぶりの寄港となる=7日、石垣港新港クルーズ船専用岸壁

午前9時前に接岸した米海軍の掃海艦「パイオニア」。石垣港には14年ぶりの寄港となる=7日、石垣港新港クルーズ船専用岸壁

雨が降る中、抗議行動を展開する人たち=7日午前10時ごろ、クルーズ専用バース駐車場入口前

郡内で復帰後3度目 乗組員上陸し休養、きょう出港

 在日米海軍第7艦隊の掃海艦「パイオニア」(1380㌧)=長崎佐世保基地所属=が7日、石垣港に入港した。米軍艦船の入港は14年ぶり。八重山では2007年6月の与那国島、09年4月の石垣島に続き復帰後3度目の米艦船による民間港使用となる。米海軍側は「通常寄港が目的」としており、使用が常態化する可能性もある。(8、9面に関連)

 入港は、米国の船舶や航空機が入港料・着陸料を課せられず日本の港・飛行場に出入りすることができると規定する「日米地位協定第5条」に基づくもの。中山義隆市長は、同協定に基づく米軍側の権限として自粛の申し入れを行わなかった。県は自粛を求めていた。

 掃海艦は午前9時ごろ石垣市南ぬ浜町の新港クルーズ専用バースに接岸した。駐車場入り口は立ち入りを制限するフェンスが設置され、現場は反対する市民に機動隊が待機するなど物々しい雰囲気に包まれた。

 同艦は直前寄港地のホワイトビーチ=うるま市=から石垣間の航路で掃海訓練を実施したとみられる。

 入港した岸壁では、在沖縄米国総領事館のマシュー・ドルボ総領事らが乗組員82人を出迎えた。

 パイオニア艦長のチェイス・E・ハーディング少佐は下船後に会見し、日米同盟をインド太平洋地域の平和と安定を維持する「礎」と強調。同艦の即応戦力をPRし、今後も多くの港に寄港する考えを示した。「有事」を想定した調査の実施について「特定の国や事案を対象にした寄港ではない。今回は海軍の活動能力を示すもの」と述べるにとどめた。

 乗組員は休養のため午後2時半から大型バスで市街地に移動した。第1陣は10人前後が大手スーパーで買い物をした。チェイス艦長によると乗組員は滞在中、海上保安庁、陸上自衛隊関係者と懇親を深める。

 同艦は地元メディアや一部保守系市議らに公開された。

 出港は8日午後3時を予定。次の目的地は明らかになっていない。

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