竹富島継承へ「挑戦」誓う NPOたきどぅん設立20周年式典
特定非営利活動法人たきどぅんの創立20周年記念式典で感謝状を受けた人たち=12日夜、まちなみ館
モーヤーで設立20周年を祝う出席者=12日夜、まちなみ館
「竹富島の観光まちづくり」をテーマに講演する西村幸夫氏=12日夜、まちなみ館
【竹富】失われつつあった竹富島の文化遺産の研究と保全を意識的に行うことを目的に2003年1月に認証された特定非営利活動法人(NPO)たきどぅん(上勢頭保理事長)は12日夜、設立20周年記念式典をまちなみ館で開いた。「うつぐみ」の心とともに島の風景と生活を伝えていくとの当初理念を再確認し、美しい竹富島を持続させるためのチャレンジを誓った。
たきどぅんは、復帰から30年が経過した当時、観光地として有名になる一方で失われていく何かを感じるようになったのがきっかけで設立された。
上勢頭理事長はあいさつで設立の経緯を振り返りながら「Uターン、Iターンが住民の過半数を占めるようになった今、改めて原点を確認する時期が来ている。私たち自身で考え、話し合い、選択していくチャンス。子や孫に引き継いでいくために、何を守り何を育てるのかが問われている。次の30周年に向け、美しい竹富島を持続可能にするため、イノベーション(刷新)にチャレンジしていく」と決意を述べた。
式典では法人の活動に貢献があったとして故・内盛佳美さん(初代理事長)、故・阿佐伊孫良さん(元副理事長)、故・上勢頭芳徳さん(元理事兼研究員)、写真家の大塚勝久さん(81)に、それぞれの功績を詳細に記した感謝状を贈った。
このうち大塚さんは1992年と2005年に「種子取祭」を中心とする写真集を出している。感謝状受賞者を代表して大塚さんは「竹富島に出会って半世紀。日本初、世界初のうつぐみの写真集が出来上がった。これは島の皆さんとの共著、深く感謝したい。二つの写真集を見比べてみたが、変わらないのは一致協力して祭りを盛り上げているうつぐみの心」と感謝した。
前泊正人町長、新田長男公民館長も祝辞を述べた。式典後は祝賀会。島の伝統芸能などが披露され、節目に花を添えた。
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