八重山諸島のニュース・石垣島・竹富島・西表島・新城島・小浜島・鳩間島・黒島・波照間島・与那国島

エントリー

やっと来た。来てくれた。朝日が昇り始めた…

やっと来た。来てくれた。朝日が昇り始めたころ、あたり一面に響き渡るこっかあらの美声。数十秒か、わずかの間だったが、その歌を聴かせるべく思わず妻を揺り起こした。なにしろ2年ぶりである。うりずんの季節到来を告げる美声を心うれしく聴く。お隣ご近所の皆さんもきっと喜んでいるに違いない▼思えば昨年は、近くに壁のようにそそり立つ陸上自衛隊宿舎が完成、入居時期に重なり、それが影響したか、こっかあらはついぞ近くに寄ることがなかった。それまでひと夏の間に何度も何度も来ていたのに、である▼なかに微妙な節回しの、いわゆる上手じゃない歌声の持ち主もいて、繰り返し飛来し、それはそれで楽しませてくれた。その個体すら来てくれなかった残念な昨年である▼深紅のデイゴ、純白のユリ、月桃の花。うりずんの花々も心躍る。なぜ、島人が鳥や花々の季節を待ちかねているか。島外から移り住んだ人々には、その感性に寄り添ってほしい。島々に平和あるゆえの季節の尊さ▼平得の産業道路にインドクジャクがあらわれ、通りがかりの市民を驚かせた。人を恐れぬ外来種。山のテリトリーが足りずに押し出されてきたか▼島の開発が進めば鳥たちの生息域は狭まってゆく。これ以上自然を壊すな。うりずんにそんなことを思った。(慶田盛伸)

※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して株式会社八重山毎日新聞は一切の責任を負いません。

関連するニュース

  • 関連するニュースはありません。

ページ移動

キーワード検索フォーム