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きょうは穀雨。植物の成長を促す雨が降るころ…

 きょうは穀雨。植物の成長を促す雨が降るころだ。わが家の庭に生える草たちも恵みの雨を受け、ここぞとばかりに青々と繁茂する▼水は地球を大循環している。太古の昔、生命が初めて誕生したのは海の中。そして海は、現在も最も多くの水を蓄える。生命の源から蒸発した水は雲をつくり、雨となって地上に降り注ぐと地下に浸透。その後、湧水や河川となって再び海に戻っていく▼厚労省によると日本人が1日に使う水の量は、1人当たり約300㍑にも及ぶという。2050年問題では、世界人口の半分近くが深刻な水不足に陥ると指摘される▼沖縄本島では、少雨による水不足が続く。宮古島の水事情も逼迫。りゅうぎん総合研究所は、同島での新たなリゾート開発が厳しくなると指摘する。プールなどを備える高級リゾートとなれば、さらに多くの水を使うだろう。石垣島でもダムの貯水率が下がり、節水を呼びかけている▼わが家では、蛇口をひねればいつでも清潔な水が出る。滴る水は冷たく透明で、美しく光り輝くそのさまは、まるで宝石のようだ▼104歳でこの世を去った詩人まど・みちおさんの作品「水道のせん」は、自然からの恵みを「当たり前」と勘違いする日常を戒める。雨生百穀。私たちの行動が、未来に豊かな実りをもたらすことを願う。(立松聖久)

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