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「住民一丸」が国をも動かす強さを見せた。…

 「住民一丸」が国をも動かす強さを見せた。民主主義国家なら本来、当たり前のことながら、安保政策のごり押しが続く沖縄では画期的な事例をうるま市の住民運動に見た。防衛省が住宅地隣接のゴルフ場跡地に計画した陸上自衛隊訓練場の新設断念である▼つい、比べてみる。うるま市と石垣、何が違うんだろう。戦後70年余り基地が存在しなかった石垣▼対して宮森小学校ジェット機墜落事故の惨事、金武、宜野座など近隣自治体、住宅近接地に米軍キャンプや訓練場があって、軍の存在が身近なうるま市。事件事故など基地や訓練場の何たるかを知る地域か否か。その「肌感覚」の違いだろうか▼単純比較はできない。環境や地域の成り立ち、歴史的背景が違う。4市町が平成の大合併で誕生したうるま市。暮らし優先の議論の末、保革なぞ軽々とのりこえ大同団結した。その意義は地域の財産になるかも▼なぜ石垣では議論を尽くせなかったか。陸自配備を地方自治の課題ととらえるか、あるいは国の専管事項か。単に長年続く保革対立の延長か、その入り口論も違っていたのかも知れない。ここは慎重かつ多角的な検証が求められる▼地域の課題はさまざまにある。まずは自分事として自由に議論する雰囲気をもちたい。明日への希望はきっとそこにある。(慶田盛伸)

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