パイン畑で散弾銃発射か 株におびただしい穴、被害広範囲
平得大俣にある畑で栽培中のパイナップルに大量の散弾銃が撃ち込まれているのが見つかった。被害は数十㍍の範囲に及び、多いところでは1株に30個以上の穴が開いていた。農家の男性は「大切に育てているのにショックだ。守るはずの農作物に散弾銃を浴びせるとは」と憤りをあらわにした。
散弾銃には、鉛の弾が使われていることから果実に入れば中毒の原因にもなりかねず「健康被害が出たら大変なイメージダウンになる」と危惧する。
4日、八重山署へ通報があり、現在、捜査中となっている。同署によると鳥獣保護法や火薬取締法、銃刀法などに抵触する可能性がある。
同畑でパインを栽培する30代の男性は、台風6号が通過した8月5日に空の薬きょうと銃弾を発見した。当初、パインの葉についた傷は目立たなかったが、時間が経過するにつれて傷の周辺が茶色く枯れはじめ、途中から折れる葉も発生している。
市内では、有害鳥獣駆除のため狩猟期間以外でも猟銃などを使った捕獲の許可を出すことがあるが、市農政経済課によると今回、発砲が行われたほ場はエリア外だった。
見つかった空の薬きょうには「RXP T―H 32―71/2」などと記されており、レミントン社の鳥撃ち用のものと見られる。
おととしも同じほ場で同様の被害があったが、その時は薬きょうや弾丸が見つからず、男性は「その時はベテラン農家に聞いても害虫の被害なのか、病気なのか分からずじまいだったが散弾銃で撃たれた可能性がある」と話した。
石垣市内ではイノシシやカラス、クジャク、キジなどによる農作物への被害が増加傾向にある。
このうちインドクジャクは観光施設で観賞用に飼育されていたものが逃げ出し、石垣島をはじめ、小浜島や黒島などで定着している。コウライキジは狩猟目的で放されたものが増えたとみられている。
両種とも生態系への影響が大きいことから県の「重点対策種」として防除が行われている。
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