石川右腕、世界4位 アームレスリング
【カザフスタン】第44回世界アームレスリング選手権大会(ワールドアームレスリング連盟〈WAF〉主催)が8月29日、カザフスタンで開催され、マスターズ(40~49歳)ライトハンド級70㌔以下クラスに石川勇作(45)=石垣市石垣=が日本代表として出場し、4位入賞を飾った。
石川は27日に現地入りし、29日からの試合に出場。1回戦でルスラン(カザフスタン)に勝利すると、2回戦では前回大会3位で元世界王者のロレンゾ(スペイン)を撃破。3回戦では今大会を制したジョコ(イタリア)に敗れたものの、敗者復活戦でキリル(ブルガリア)に勝利するなど3勝2敗、全12人中4位で大会を終えた。
石川は「これが今の実力」と総括しながらも、「1位とそこまで力の差は感じなかった。大会までの約1カ月半、しっかり準備できたからこその4位だし、本当にいい経験ができた。日本王者になってまた挑戦したい」と語った。
最高峰舞台 猛者ら相手に堂々
元世界王者撃破、6分間激闘制す
石川勇作は世界最高峰の舞台でも力負けしなかった。2回戦の相手はスペインのレジェンドと称されるロレンゾ。前回3位、元世界王者の実力を誇るが、力は拮抗(きっこう)。真っ向から勝負を挑んだ。
ストラップや互いのエルボーファウルで仕切り直し、迎えた4本目、相手の強靱(きょうじん)なリストに苦しんだがプレスで押し込んで勝利。「人生最長」という約6分間の死闘を制した。泥臭く、「どれだけ押し込まれても諦めない」メンタリティーを貫いた結果だった。
激戦の約5分後に行われた今大会覇者・ジョコ(イタリア)との試合では消耗が激しく「自分の握りができなかった」。相手の引き込みに対処できずに力尽きたが、その後の敗者復活戦で意地の1勝。最後まで力を出し切った。
自身初の世界選手権で堂々の4位。減量やトレーニング、大会に向けた準備の過程でも「大きく成長できた」。「皆国を背負っているので迫力も違ったし、あの緊張感のなかで試合できただけでも強くなった。パワーは負けていなかった」と充実感をにじませた。
「島の子どもや大人たちに簡単に諦めない姿を少しは見せられたと思う。これからも挑戦し続けたい」。得た自信と経験を糧に、島から世界の頂を狙う。
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