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東京海洋大と協定締結 環境保全と地域活性化で協力

パートナーシップ協定を締結した竹富島地域自然資産財団の上勢頭篤理事長(右)と東京海洋大学産学・地域連携推進機構の婁小波機構長=15日午前、竹富島まちなみ館

パートナーシップ協定を締結した竹富島地域自然資産財団の上勢頭篤理事長(右)と東京海洋大学産学・地域連携推進機構の婁小波機構長=15日午前、竹富島まちなみ館

竹富島財団

 知財や人材を生かした連携で環境保護や生態系保全を推進しようと(一社)竹富島地域自然資産財団(上勢頭篤理事長)と国立大学法人東京海洋大学産学・地域連携推進機構(婁小波機構長)は15日、パートナーシップ協定を締結した。両者は今後、人的交流や調査研究の協力などを通じて竹富島の地域活性化を目指す。協定期間は2025年3月末まで。

 同協定は環境や自然生態系の保護活動を通じて、地域の持続的発展と多様な価値観にもとづく新たな価値の創造に寄与することを目的としている。昨年11月から両者で協議を進め実現した。

 協定書には▽海洋環境保護やサンゴの再生などのサンゴの海の生態系保全▽教育、研究、文化及びスポーツの振興▽地域社会の活性化と持続的発展▽人材の交流及び育成▽情報交換その他本協定の目的を達成するために必要と認めること―の5点を推進していくことが記されている。

 同日午前、竹富島まちなみ館で開かれた協定締結式で上勢頭理事長は「竹富島にとって記念すべき日になった。温暖化などによるサンゴ、魚の減少はどうしようもないと思っていたが、(連携協定を通して)昔の恵みの海に近づける取り組みができると思う」と期待感を示し、「今後も大学と一緒になって竹富島の自然を守っていけたら」と展望を述べた。

 同大は長年にわたり石西礁湖や八重山地域をフィールドとした調査研究を実施しており、生態系調査やサンゴ養殖の基盤開発、地域経済活性など多くの研究蓄積がある。これまでは研究者や学生が個別で調査を行ってきたが、今後は同機構が窓口となって組織的に活動をサポートしていく。

 婁機構長は「協定でこれまで蓄積した知見をより提供しやすくなった。財団、竹富島の皆さんとともに地域課題に対応しながら海洋保護、生態系保全、魅力ある地域づくりに貢献したい」と意欲を語った。

 両者は今後、竹富島でのインターンシップ受け入れや小中学生が取り組む海洋教育での交流などを検討している。

  • タグ: 竹富島地域自然資産財団東京海洋大学産学・地域連携推進機構
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