米オスプレイ2機緊急着陸 不具合で石垣空港に
南ぬ島石垣空港に午後3時4分ごろ米軍普天間飛行場所属の輸送機オスプレイ2機が緊急着陸した。人的被害や同空港を発着する民間の航空機などの運航に影響はなかった。県空港課によると2機のうち1機に不具合が発生し、緊急着陸。自力で駐機場まで移動した。隊員らが脚立に上り、回転翼を前方に向ける固定翼モードにした故障機のエンジン部分などを点検する様子が確認された。沖縄防衛局は緊急着陸を受け、県や石垣市など関係自治体に情報提供を行ったほか、職員を現場に派遣した。
正常機には午後6時40分ごろ給油が行われ、午後7時20分ごろ滑走路に向けて移動。午後7時半ごろ離陸した。
オスプレイの同空港への緊急着陸は、2017年9月以降3度目。当時はエンジンからオイルが漏れるなど潤滑システムに不具合が生じていた。緊急着陸で民間機に最大1時間5分の遅延が出るなどし、6日目で帰還していた。
前回の22年3月29日には2機が、普天間飛行場からフィリピンに向かう途中、機体に氷が付着するのを防ぐ防氷装置にトラブルを起こして緊急着陸。同空港で修理や試験飛行を実施した1週間後の4月5日に帰還した。
この時の緊急着陸では、全日本空輸機の石垣発那覇行に6分の遅延が出たほか年に1度の実施が義務付けられている航空機ハイジャック事件対応訓練が中止となった。
駐機期間中、オスプレイのエンジンに取り付けてあった吸気口カバーの落下が確認され、空港管理事務所が海兵隊と沖縄防衛局に故障機の管理徹底の申し入れも実施している。
同空港付近で勤務する70代の男性は「エアラインが止まったらみんなに迷惑がかかる。沖縄はまだ米軍の統治下にあるようだ。このような事態が恒常化すると困る」と不安を口にした。
息子が航空機ファンだという40代女性は「洗濯を干していたら上空を飛んで行ったので写真を撮りに来た。米軍や自衛隊には反対しない。人命には代えられないので緊急着陸はしかたない」と話した。
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