保税蔵置場で初輸出 石垣空港 石垣牛をタイへ
南ぬ島石垣空港(新石垣空港)のJAL貨物棟に石垣市が関税法に基づきことし3月に新設した「保税蔵置場」から15日、石垣牛約16㌔がタイに向け出荷された。生鮮食品が石垣空港で通関手続きを経て輸出されるのは初めて。新蔵置場が冷蔵施設も備えたことから可能に。今回は実証実験として輸出され、12月1日からバンコクで開催される沖縄フェアイベントのオープニングイベントで提供される。
保税蔵置場は外国貨物の積み下ろし・運搬・保管など輸出入に必要な施設。石垣空港が2017年に那覇空港に次いで県内2番目の税関空港に指定されたことに伴い、市は19年に貨物棟エリア内の別の場所に蔵置場を設置したが、常温施設であったことと新型コロナの影響で使用機会の見通しが立たなくなったことから撤去した。
コロナの収束状況も踏まえ、ことし3月に石垣空港貨物ビル航空会社棟(JAL側)の50平方㍍を蔵置場として新たに確保。283万円をかけて大型冷蔵庫(約48立法㍍)も設置し、生鮮食料品の輸出入にも対応できるようにした。
蔵置場は、市から委託を受けた日本トランスオーシャン航空(JTA)が管理運営する。初出荷では㈱いしがきライブストック(濱川忍代表取締役)が輸出を、沖縄ヤマト運輸㈱が通関・輸送業務を担い、15日に羽田空港へ運ばれ、16日にバンコクへ届けられる。
出荷を前に市主催の蔵置場初稼働セレモニーが行われ、中山義隆市長はあいさつで「第1次産業の振興にたいへん有意義で、今後大きく飛躍する一歩になると確信する。蔵置場が輸入も含めアジア・世界の玄関口として活用されることを期待する」と述べた。
濱川代表は「今後は水産物や熱帯果樹なども輸出し、第1次産業の発展に貢献したい」と意欲を見せた。JTAの仲村一夫石垣空港所長、ヤマト運輸法人事業部の鎌田忠裕部長もあいさつした。
出荷された石垣牛は八重山食肉センターで処理されたもの。同センターは、マカオとタイ向けの輸出食肉処理場として認定されている。
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