航空機けん引女性ドライバー誕生 ANA石垣空港所で初
航空機が安全に自走を開始できる場所までけん引する「プッシュバックドライバー」としてANA石垣空港所の石川菜摘さん(24)と平田美海さん(23)が、同空港所としては初の女性ドライバーとして活躍している。同社は12日、南ぬ島石垣空港で2人の仕事ぶりを報道陣に公開した。
空港のグランドハンドリング業務にあこがれていたという2人は、航空関係の専門学校の同級生でANA沖縄空港㈱に2019年10月、そろって入社。これまでに空港内で荷物を運ぶトーイングトラクターやハイリフトローダーの社内資格を取得。6月からは航空機をけん引する専用車両の資格取得に挑戦。約1カ月の訓練を終え、この夏、同空港所初となる女性プッシュバックドライバーとなった。
一日に5~6便を担当。約25㌧のけん引車両を巧みに操り、最大200㌧にもなる航空機をけん引する。
この日、南ぬ島石垣空港の管制塔から出発の許可が出ると、石川さんは羽田行きのボーイング777―200、平田さんは那覇行きのボーイング737などを担当。航空機の前脚(ノーズランディングギア)に接続したけん引車で、安全を確保しながら所定の位置まで、客の乗った航空機を移動させた。
石川さんは「悪天候など大変な時もあるがやりがいのある仕事」、平田さんは「スタッフみんなで協力し、安全第一の作業を心がけている」と話す。普通自動車や大型特殊、けん引などの免許を持つ2人だが、航空機のけん引の難易度は高く「夜間で雨天だとさらに難しい。ベテランの先輩のような精度で止められるよう、技術向上を目指していきたい」と今後の抱負を語った。
上司の平井司マネージャーは「入社当時から業務に前向きでけん引の資格取得に積極的だった。入社4年でけん引の資格を取ったのは驚きだ」と評価した。
県内では那覇空港に2人の女性プッシュバックドライバーが在籍しており、石川さんと平田さんを合わせて4人となった。
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