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中・西合同、総合13連覇 市爬龍船競漕大会

最後の勝負「上がり」を制して喜びを表現する中・西合同の西組=21日午後、石垣漁港

最後の勝負「上がり」を制して喜びを表現する中・西合同の西組=21日午後、石垣漁港

4年ぶり 熱漕鮮烈 ユッカヌヒー

 「ユッカヌヒー」(旧暦5月4日)の21日、漁業者の航海安全と豊漁を祈願する海神祭が郡内各地で行われた。このうち4年ぶりの開催となった郡内最大規模の石垣市爬龍船競漕大会(同実行委員会主催)は浜崎町の石垣漁港で行われ、精鋭のウミンチュらが力強いカイさばきを競った。本バーリーは東一、東二、中・西合同(中一・中二・西)の3組対抗で行われ、「転覆」と「上がり」を制した中・西合同が総合13連覇を飾った。会場には開催を待ちわびた大勢の市民や観光客が訪れ、漁業者の一大祭典を楽しんだ。(7、8面に関連、10面に写真特集)

 大会は午前8時に舟をそろえる「スネー」で始まった。本バーリー幕開けの「御願」は東二組が中・西合同の中二組との競り合いを3秒差で制し2大会ぶりの優勝。舟の復元力を合わせて競う「転覆」では中・西合同の中一組が巧みなチームワークを見せて優勝を果たした。

 最後に勝負を迎えた「上がり」では最初の折り返しを1位で回った西組が徐々に後続との差を広げた。最後は2位に42秒差をつけ圧勝、大会3連覇、総合優勝13連覇を決めた。

 1番エークを務めた平良亘さん(32)=新栄町=は「最高に気持ち良い。チーム一丸となって勝てたのが良かった」と感慨深げ。今回は練習でスタートとターンに磨きをかけたほか、本番で走る距離を体になじませ、スタミナの強化を図った。「練習できつい思いをしたが勝てたのが一番。来年も分かし(ハーリー)で上がりをとって優勝できるよう頑張りたい」と笑顔を見せた。

 終盤のこぎで強さを見せ、御願バーリーを制した東二組の1番エーク・屋良部守明さん(39)は「絶対に優勝旗を1本持って帰ると決めていた。プレッシャーもあったが何とか勝てた。中二組と接戦ができて楽しかった」と晴れやか。「来年は上がりで西組を倒しにいきたい」と力を込めた。

 開会式で上原亀一大会長は「漁業者が安全操業と豊漁を祈願する一大祭典。今後も豊じょうの海へ感謝し、水産業の振興と海神祭、爬龍船競漕大会の継承に努める」とあいさつ。中・西合同の花岡竜也さんは「大漁祈願と4年分の思いを胸に全力で競技に臨むことを誓う」と力強く宣誓した。

 各組の女性部も踊りを披露、新川、真喜良、八島の3小学校の児童ら150人もダンスで大会を盛り上げた。

 結果は次の通り。

 【御願】

 ①東二組13分41秒09②中・西合同(中二組)13分44秒40③東一組15分08秒50

 【転覆】

 ①中・西合同(中一組)10分05秒88②東一組10分13秒28③東二組11分04秒22

 【上がり】

 ①中・西合同(西)13分33秒78②東二組14分15秒97③東一組14分18秒50

 【総合】

 ①中・西合同27点②東二組21点③東一組15点

  • タグ: 爬龍船競漕大会4年ぶり
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