竹富町訪問税2千円案に猛反発
竹富町が有人島への入域者を対象に導入を計画する「町訪問税」(仮称)について審議委員会が妥当と判断した「1人2000円」を巡り、同税を船賃に上乗せした徴収への協力を町から求められる予定の船会社からは「あり得ない」「上乗せできない」などと反発の声が上がった。
訪問税について町は八重山観光フェリー㈱、㈲安栄観光、石垣島ドリーム観光㈱の主要3社をはじめ、不定期航路を運航する事業者の旅客船舶の運賃に上乗せして徴収する方向で準備を進めている。
訪問税2000円が適用されれば、石垣島からの往復運賃は竹富3700円(現行1700円)、小浜5020円(同3020円)、黒島5250円(3250円)、大原6420円(4420円)、上原・鳩間7770円(5770円)、波照間1万750円(8750円)に。竹富は運賃より訪問税が高くなる状況だ。
八重山観光フェリーの大松宏昭代表取締役社長は新聞報道で額を知り、「竹富島の往復船賃より高いなんてあり得ない。何かの間違いかと思った。0が1個多いと」と目を疑った。「大変な額。利用者が納得して払うとは思えない。社としても容認できない」との考えを示した。
来訪者の大幅減を強く懸念し、「竹富町観光があるからこそ、石垣市へのホテル滞在も生まれてくる。これは竹富町の観光だけでなく八重山観光全体のあり方が変わる問題だ」と強調した。
安栄観光の森田安高代表取締役は「とんでもない額だ。竹富町への観光客が減るだろう。そうなると、つぶれる観光事業者も出てくる。船会社は、燃油サーチャージで100円上げるだけで苦労しているのに、その20倍の訪問税を徴収することはできない。現実的な税額ではない」と疑問を呈した。
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