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確実に食料や必需品を 物資輸送・拠点運営

物資の仕分けをする関係者ら=10日午前、石垣市中央運動公園屋内練習場

物資の仕分けをする関係者ら=10日午前、石垣市中央運動公園屋内練習場

大規模災害時の支援・連携確認 県総合防災訓練の一環

 八重山諸島南方沖地震3連動が起き、地震・津波で被災した八重山圏域の避難所に圏域外から届いた支援物資を分配する訓練が10日、石垣市中央運動公園屋内練習場を主会場に実施された。「物資輸送・拠点運営訓練」(沖縄県など共催)は県総合防災訓練の一環。被災地へ確実に食料や生活必需品を届けて避難生活を支援するため、9団体(約120人)が連携し支援物資の輸送手順を確認した。

 訓練は、石垣島南東約150㌔沖を震源にマグニチュード8の地震が発生、大きな揺れと津波で各地被害に遭い、発災から24時間以内に県広域物資拠点を石垣市内に設置し、市内で寸断道路の復旧が進んだことを想定して行われた。

 屋内練習場に連絡調整所を設け、物資支援を国などの関係機関に依頼。まず、緊急物資を積んだ自衛隊ヘリが旧石垣空港跡地に到着し、物資を車両に積み替えて健康福祉センターに運搬した。

 その後、発災から3日~1週間で石垣の空港と港湾が一部復旧したと仮定し、国のプッシュ型支援で石垣島に支援物資が到着。配分・保管するためトラックで屋内練習場に運び込んだ。

 物資は水、米、カップ麺、紙おむつ、毛布など。屋内で物資を石垣市、竹富町、与那国町の避難所ごとに仕分けし、配送のため屋内練習場からトラックが出発するところまでを訓練で確かめた。竹富島では港から竹富小中学校まで物資を車両で運ぶ作業もした。

 訓練終了後、溜政仁知事公室長は「それぞれの機関と連携がうまくいっていたのかなど、問題点が改めて出てきた。振り返りでしっかりと検証していきたい」と述べた。

 前泊正人竹富町長、翁長致純石垣市総務部長も閉会式であいさつした。

 県は年間を通して総合防災訓練を▽検視・遺体収容施設運営▽救助復旧・避難・避難所設置運営▽物資輸送・拠点運営―の3回に分けて行い、計21項目の訓練を実施した。検視・遺体収容、物資輸送・拠点運営は昨年度の沖縄市に続いて2回目。離島では初めてという。今後は、年度内に浮き彫りになった課題を精査するため振り返りを行う。

  • タグ: 災害防災訓練
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