個性豊かに方言披露 小2から80代まで12人参加
第11回「八重山のすまむに(方言)を話す大会」に出場し、優秀賞を受賞した皆さん=23日、石垣市民会館中ホール
出場者の発表に拍手を送る観客=23日午後、石垣市民会館中ホール
トップバッターで出場した最年少の與那覇潤詠さん=23日午後、石垣市民会館中ホール
第11回八重山のすまむに(方言)を話す大会(石垣市文化協会主催)が23日、石垣市民会館中ホールで開かれ、小学2年生から80代まで幅広い世代の12人が八重山各地の方言で昔話や体験、主張などを披露し、全員に優秀賞が贈られた。発表の合間には島ことばによる余興なども行われ、会場全体ですまむにの魅力を味わった。
最年少の與那覇潤詠さん(比川小2年)=与那国=による流暢で元気いっぱいの「ディラブディ」(与那国方言)から始まり、5回目の出場の小林さゆりさん(60代)=登野城=がとぅぬすく婦人会の活動を四か字方言で紹介、今大会最年長の大田守さん(80代)=石垣市美崎町=がふるさと鳩間島の暮らしを鳩間方言で話し、観衆を引き付けた。
休憩後は、?屋りらさん(与那国中3年)=与那国=が「お米のメリット」を与那国方言で紹介、吉村安史さん(50代)=真栄里=は四か字方言で大人になっても憧れを持つことの大切さを話した。當銘朋恵さん(40代)=川原=は「屏風山の蛇」を四か字方言で、嵩原ひろ子さん=宮良=が「祖父母のおしえ」を宮良方言でそれぞれ発表した。
この後は、イタリアから動画参加したマシューグェイさん(40代)=ベネチア=、黒島出身の大川安子さん(70代)=千葉県=による「多良間真牛」(黒島方言)と続き、北井ひまりさん(大浜中3年)が郷土芸能への思いをすまむにと三線で表現、最後は大浜もえさん(40代)がとぅばらーまに故郷への思いを寄せた。
発表の合間に石垣女声コーラスあかようらが「うみ」と「えんどうの花」を標準語と島ことばの両方で歌い、来場者は聞き比べを楽しんだ。
また、新栄町こども園の園児による「わらべうた」や前回出場者の宮良彰さんによる「愛燦燦」のしまことばカラオケなども行われ、会場を沸かせた。
石垣市文化協会の新城知子会長は「すまむに大会は今では文化協会恒例行事となっていて、石垣をはじめ与那国や黒島、千葉、外国からも参加していただきうれしい」と述べ、すまむに部会の黒島健部会長はすまむにであいさつした。中山義隆石垣市長や県しまくとぅば普及センターの狩俣繁久センター長らもあいさつした。
来年2月3日にはうるま市で県大会が開かれる予定で、今大会の発表者のうち3市町から一人ずつ派遣される。後日、発表する。
小中学生も堂々と発表
第11回「すまむにを話す大会」では石垣市と与那国町から小中学生も参加し、自分たちの地域の方言を発表した。
最年少で出場した與那覇潤詠さん(比川小2年)は、3人で魚を取りに行く昔話を披露。幼稚園の時にも一度、発表したことがあるということで、身ぶり手ぶりを交えながら、よどみなく「どぅなんむい」を話した。
與那覇さんは「(普段から)学校の方言の授業とか民謡を聞いたりしている。兄弟でもふざけてしゃべる」と笑顔を見せた。
石垣市からは北井ひまりさん(大浜中3年)が出場。郷土芸能部に所属していて今回は唄三線も取り入れた。「緊張したけど楽しかった。自分で(すまむにを)話したのはこの大会が初めて。部活とかでも取り入れてみたい」と刺激になった様子。
同じく中学生の?屋りらさん(与那国中3年)は学校の郷土芸能学習で「与那国語コース」を選択し、勉強に励んでいる。与那国方言について「独特の音があったりして、標準語との違いを感じられるところが魅力。文化祭でも発表するので、頑張りたい」と意気込んだ。
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