八重山語を平仮名表記に
- 2018年11月16日
- 地域・教育
宮良氏が講演会で方法紹介
「親しみやすさ重視」と説明
「親しみやすさ重視」と説明
石垣市文化協会すまむに部会(黒島健会長)主催の「やいまむに講演会」が15日午後、市健康福祉センターで開かれ、琉球大学名誉教授の宮良信詳氏=市大川出身=が「四箇八重山語の仮名表記法について」をテーマに講演し、世界で消滅の危機にある言語の一つと認定されている八重山語の普及継承のため、平仮名で表記する方法を紹介した。約60人が参加した。
宮良氏は「従来の片仮名で表記する方法ではどうしても外来語のイメージが強くなってしまうので親しみやすさを重視した」と説明。
「東京」という言葉は実際には「とおきょお」、「お父さん」は「おとおさん」と話すように、「声に出して表された音が文字では消えてしまい、誤解を与えてしまう場合も多い」と話した。
四カ字で言葉で表される音の規則性を示した上で、方言辞典などで表記されている「チゥラカタチゥ(顔形)」は「つぃらかたつぃ」、「ブドゥリゥ(踊り)」は「ぶどぅりぃ」とするほうが実際の音に近づくなど例を挙げながら解説した。
参加者から「それぞれの文献資料などでは記述にばらつきがあって現代の継承者が混乱している」などの声も上がり、宮良氏は「そのためにこの表記法を考えた。地域の伝承する立場の人たちで話し合ってすぐに普及継承に取り掛かってほしい」と呼び掛けた。
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