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与ー台高速船、社会実験へ 与那国議会一般質問

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来年3月、臨時CIQ設け

 【与那国】6月定例与那国町議会(崎元俊男議長)の一般質問が8日、始まり、上原光秀、上地常夫、阪口源太、杉本英貴の4氏が登壇した。与那国―台湾間の高速船事業に関し、田島忠幸企画財政課長は「年度末の3月に社会実験を行うように調整を進めている」との方向性を示した。上原光秀氏への答弁。

 同事業の進捗状況をただした上原氏に対し、田島課長は「21年度に調査業務がすべて終了し、今年度はチャーター船の見積もりをしている」と答弁。CIQについては、久部良漁港か祖納の港湾に臨時的に設置する方針とし、「税関、入管は問題ないが、コロナで検疫は厳しくなっているので、島内で感染症が出た場合の対応を踏まえて話を進めていきたい」とした。

 糸数健一町長は「与那国町は台湾の離島といってもおかしくないような地政学的な要所。中台間の紛争をなくし、大陸、台湾、日本と一大経済圏をつくれるように今後とも努力していく」と述べた。上原氏は「一つのプロジェクトチームを立ち上げて進めるべきでは」とも提案した。

 比川の樽舞湿地の開発については、上地氏が質問。稲藏杉作教育委員会総務課長は「(同湿地は)琉球列島最大規模の湿地帯で、環境省の重要湿地に指定されている。開発を行うのであれば、各関係機関と連携して進めることになると考えている」と説明した。

 港湾の整備場所に関し、譜久嶺弘幸副町長は「調査して適切かどうか判断する。そこにこだわっているわけではない」、糸数町長は「久部良は漁港で、祖納は難しいとなっていて、比川しかないという観点で挙げている」とした。上地氏は「懸念されている人がいっぱいいるので、柔軟な対応を」と要望した。

 避難シェルターを各集落に造るべきではないかと上地氏が質問したのに対し、糸数町長は「集落3カ所、公民館5館の全部に整備するのは無理だが、最低限は設置するように声を大にして要請していきたい」と述べた。

 アフターコロナの支援事業については、杉本氏が質問。田島課長は、国のコロナ交付金を前提に、①町内で使える商品券の発行②観光客も対象としたクーポン―の二つの事業を検討しているとした。

 同課長は「国から今年度も交付金事業があると聞いているが、まだ金額が公表できない。商工会、観光協会に委託業務としてやってもらいたいと考えている。できるだけ早く対策を取って、住民の皆さんを支援できるようにしたい」と述べた。

 

  • タグ: 与那国町一般質問高速船事業
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