ヘリ遊覧会社と協定 災害応急対策などで連携
- 2023年12月01日
- 政治・行政
関係者を招いて行われたデモフライト=11月30日午後、平得大俣の石垣島中央サンゴヘリポート
連携協定を締結する竹富町の前泊正人町長(左)とスペースアビエーションの保田晃宏社長=11月30日午後、竹富町役場
竹富町は11月30日、石垣市内でヘリコプターの観光遊覧サービスなどを展開するSpace Aviation(スペースアビエーション、保田晃宏代表取締役社長、本社・京都市)と災害応急対策や住民の生活環境の向上、産業振興の推進などを目的とする連携協定を締結した。
同社が自治体と同様の協定を結ぶのは広島県江田島市、千葉県木更津市、北海道余市町に次いで4例目、県内では初めて。
協定は同社の保有するヘリコプターなどの航空機を活用して▽災害時の町職員による上空視察や物資の輸送などの支援▽海上のしけなど船舶が欠航する場合の代替交通手段▽ヘリコプターを使った新たな観光コンテンツの開発と実践―を3本の柱に空の交通網構築を推進するもの。
使用機材は米ロビンソン社製のR44型回転翼機。定員はパイロットを含めて4人。与那国島や波照間島、下地島まで無給油で飛行することが可能で、緊急時には夜間の飛行も想定している。ヘリコプターでの送客など各離島のヘリポートを活用した新たな観光コンテンツの推進も検討する。
竹富町役場で締結式が行われ、前泊正人町長は「民間の柔軟な考え方や機動力のあるヘリを活用し、自然災害から町民の命を守るため、連携協定を町の発展につなげていきたい」と期待。保田社長は「島民や地域の皆さんのお役に立てるような空の交通手段となれるよう取り組んでいきたい」と意気込んだ。
締結に先立ち石垣島中央サンゴヘリポートで竹富町など関係者向けのデモフライトが行われた。試乗した町教委の佐事安弘教育長は「想像していたよりも乗り心地はよかった。地上の様子もよく見えた」と話した。
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