養殖モズク豊作2121㌧ 八重山管内、前年比3.5倍
- 2023年10月26日
- 社会・経済
八重山管内で、2023年の養殖モズクの水揚げ量は、前年に比べ約3.5倍増の2121㌧と豊作だった。水揚げ高は2億3966万円。八重山漁業協同組合モズク養殖生産部会(池田福剛部会長、会員24グループ)によると、天気や海水温の安定などが要因。今後は、品質向上にも力を注いでいく方針。
過去5年間の水揚げ量・水揚げ高を見ると、2019年629㌧・1億888万円、20年1813㌧・3億4153万円、21年2864㌧・3億5731万円、22年596㌧・5948万円だった。
22年シーズンは、軽石の影響や2~3月の日照不足、収穫期の5月に台風でモズクが流されるなど、不作だった。
池田部会長は23年シーズンについて「芽だしの時期に十分な日照があり、ある程度成長すると曇って海水温がそこまで上昇しなかった。寒さと太陽がでるバランスは良かった」と振り返る。品質については「養殖する場所にもよるが、少し熟すのが遅いところもあった。トータルでみると良かった」と評価した。
八重山漁協によると、主要な出荷先は県外。石垣島内、県内でも取引されている。
モズク養殖生産部会では、徐々に会員数も増えているが、現状について池田部会長は「新規で入ってきても養殖に適した海域が、既存の漁業者で埋まっている。種苗施設もいっぱいなので、どう解消できるか課題もある」と話す。
24年シーズンに向けて、陸上でモズク種苗の植え付けが11月から本格的に始まる。
池田部会長は「ある程度、量の確保は生産技術がアップしたので可能になった。今後は、沖縄モズクの特徴でもある太くて長い品質をさらに高めるため頑張っていきたい」と意気込みを語った。
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