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北朝鮮「衛星」再び失敗 沖縄上空通過、八重山被害なし

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10月に再実施表明

 日本政府などは北朝鮮が24日午前3時51分ごろ、北朝鮮北西部沿岸地域の東倉里(トンチャンリ)地区から、弾道ミサイル技術を使用した飛翔体を発射し、沖縄県上空を通過後、フィリピンの東約600㌔㍍の太平洋上に落下したものとみられると発表した。北朝鮮の国営メディアは「北朝鮮が偵察衛星の打ち上げに失敗した」と報じ、10月に3度目の偵察衛星を打ち上げることも伝えている。八重山3市町によると、飛翔体による被害、落下物等は確認されていない。

 政府によると発射後、飛翔体の部品が段階的に切り離されて各海域に落下したとみられる。一つは午前3時58分ごろ、北朝鮮の西約300㌔の黄海上、もう一つは午前3時59分ごろ、朝鮮半島の南西約350㌔の東シナ海上にそれぞれ落下。いずれも北朝鮮が予告していた落下区域外になる。もう一つは午前4時ごろ、沖縄本島と宮古島間の上空を通過し、同4時5分ごろ、太平洋上にある日本の排他的経済水域(EEZ)外に落下したと推定。

 政府は、北朝鮮が今回の発射で衛星の打ち上げを試みたが、「地球周回軌道への衛星の投入は確認されておらず衛星の打ち上げに失敗したとみられる」としている。

 国営メディア朝鮮中央通信によると、北朝鮮は偵察衛星「マンリギョン―1」号を新型衛星キャリア・ロケット「チョンリマ―1」型に搭載して発射したが、ロケットの1段目と2段目を分離した後、3段目で「非常爆発システム」に異常が発生し、失敗したと伝えている。

 沖縄県によると、県内の全国瞬時警報システム(Jアラート)などは正常作動した。県全域へ午前3時54分にJアラートによる建物内や地下への避難指示が通知され、同4時7分に解除通知が流れた。八重山では防災無線での連絡も行った。

 未明に発射が行われたため、八重山の住民生活に大きな混乱は生じなかったとみられる。

 防衛省によると、海上自衛隊のイージス艦、沖縄本島や先島諸島に配備中の地対空誘導弾パトリオット(PAC3)からミサイルによる迎撃はなかった。

■未明に警報 市民動揺

 24日未明、北朝鮮が「人工衛星」と称した飛翔体発射を受けて、八重山では全国瞬時警報システム(Jアラート)や防災無線が鳴り響き、不安な朝を迎えた。

 石垣市内の50代男性は「またな。スマホのJアラートの通知で跳び起きた。北朝鮮よ、もういいかげんにしてくれ」と激高。

 30代女性=真栄里=は「地震や津波と違い、避難所も指定されていない。各家にシェルターもなければ、どうやって身を守ればいいのか。Jアラートが鳴っても、市民はどう行動すればいいのか分からないので、鳴らす意味は果たしてあるのか」と疑問を呈した。

  • タグ: 北朝鮮飛翔体失敗
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