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かつて野球部では先輩が後輩にケツバットを…

 かつて野球部では先輩が後輩にケツバットをするのが当たり前だった。ケツだけでも痛いが、太ももの裏など当たり所が悪ければその場で倒れ込むほど。年齢が上という理由だけで制裁を受けていた▼約40年前、筆者が中学校野球部に入部する頃も、あった。小学校3年から始めた野球を中学校でも続けたい。でもケツバットは…とためらいもあった▼ところが、最上級生になった二つ上の先輩たちがケツバットを廃止してくれた。ケツバットは先輩にやられた分を後輩にもやるというあしき伝統、負の連鎖。それを自分たちの代で断ち切ろうと実行した。うれしかったし、すごい先輩たちだと感謝した▼一方で水はまだ自由に飲める環境にはなかった。体を動かす練習よりも、喉の渇きのほうがきつかった。だからトイレに行くとき、手洗い場で顔面の汗を流そうと両手にすくった水を口に入れるという水分補給法を身に付けていた▼ケツバットや水分補給の問題も当時は常識だったが、いま思えば理不尽極まりないことだった▼今夏の甲子園では、優勝した慶応が新しい形を見せてくれた。大村昊澄主将は「いろんな人に笑われたりとか、いろんなことを言われてきたが、身をもって証明できたのではないか」と語っていた。常識がまた覆された。(比嘉盛友)

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