八重山毎日新聞社

　沖縄県離島地区タクシーの運賃改定が14日午前5時から適用された。八重山地区でも普通車の初乗り運賃（1・136㌔㍍）が30円値上げの500円になった。加算運賃も1メーター（463㍍）100円ずつ上がる。特定大型は初乗り640円。タクシー乗車中の信号待ちや渋滞などにより、10㌔以下走行が一定時間続くと時間距離併用制で100円ずつ加算される。離島地区における実質的な運賃改定は、消費税上昇に伴う値上げを除くと2016年以来、7年ぶり。

　沖縄総合事務局などによると、八重山地区のタクシー事業者は約20社あり、ほとんどの事業者が運賃改定を行っている。県ハイヤー・タクシー協会八重山支部が把握しているタクシー台数は約280台。同局は改定未申請の事業者に対し、申請の働きかけを行っていく。

　14日、午前5時を前に石垣市内のタクシー事業者では、新運賃の表示やタクシーメーターの設定変更作業に追われていた。

　作業にあたった同支部の伊良皆高司支部長は「コロナが明けて、苦しんだ会社の経営状況も少しは立て直せると思う。売り上げがアップすると乗務員さんの給料も上がっていくので、若い方々にも魅力のある業界だということをアピールしていきたい」と前向きに話した。

　今回の運賃改定は、運転者の労働条件の改善、利用者サービスの向上、コロナ禍の影響や燃料高騰による経営基盤の立て直しが目的。

　昨年12月、宮古地区の法人タクシー会社からの申請がきっかけで同局が手続きを進めていた。

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