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手話のさらなる普及へ

上映前にトークショーを行う谷進一監督(右)と出演者の那須英彰さん=18日午前、石垣市民会館中ホール

上映前にトークショーを行う谷進一監督(右)と出演者の那須英彰さん=18日午前、石垣市民会館中ホール

「ヒゲの校長」上映でPR 実行委員会

 石垣市手話言語条例制定から5年目を迎え、言語としての手話のさらなる普及を目指そうと「ヒゲの校長」石垣島上映実行委員会(大岡薫委員長)は18日、市民会館中ホールで映画「ヒゲの校長」(谷進一監督、120分)の上映会を行った。

 映画は、大正から昭和初期を舞台に、唇の動きから声を読み取る「口話」による教育が急拡大する中でも自らの信念を曲げずに手話を守り抜いた大阪市立聾唖学校(現大阪府立中央聴覚支援学校)の校長・髙橋潔氏(1890―1958年)の生涯を描いた作品。来場者は共生社会のあり方について理解を深めた。

 上映会は、同実行委が石垣市の市民の夢応援プロジェクト第1回石垣市市民まちづくりプラン助成金事業を活用して企画。上映前に大岡委員長は「手話がドラマや映画などさまざまな場面で手話を見る機会がある、手話ブームの波に乗って手話を広げていきたい。映画では手話の歴史、背景を知ってもらいたい」と呼びかけた。

 上映は3回。谷監督と、全日本ろうあ連盟初代連盟長の藤本敏文氏を演じたNHK手話ニュースキャスターの那須英彰さんがトークショーを行った。那須さんは「手話言語条例が制定される世の中になっているが、高橋校長のおかげで手話が守られてきたと思う」と話した。

 鑑賞者のうち70代の女性は「初めて手話の世界に触れたが、聴覚障がい者の子どもに寄り添って自ら手話を学び、共に歩んできた髙橋校長と教員の情熱に感動した」と話した。

  • タグ: 手話普及
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