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波照間空港、自衛隊拠点に 滑走路延長し訓練

空港が「特定重要拠点」指定の可能性が出ている波照間島(資料写真)

空港が「特定重要拠点」指定の可能性が出ている波照間島(資料写真)

公共インフラ整備の説明で石垣市役所を訪れる内閣官房や防衛省などの関係者ら=5日午後

南西諸島防衛強化 国方針、竹富町に関係省庁説明
市のインフラ整備も

 政府が8月に開催した省庁横断の関係閣僚会議で、南西諸島を中心に整備の必要性が高い施設を「特定重要拠点空港・港湾(仮称)」に位置づけたことを受けて、内閣官房、内閣府、防衛省、国土交通省、海上保安庁の関係者は5日、竹富町と石垣市で「有事」を想定した防衛体制の強化に関する公共インフラ整備の説明を行った。関係者への取材で、竹富町波照間空港の滑走路延長を視野に入れ、自衛隊が定期的に訓練する方針が明らかになった。

 各省庁の課長ら計19人が同日午後、町役場、市役所を訪れ政府の考えを説明した。

 関係者によると、町役場で政府側は、波照間空港(滑走路800㍍)を特定重要拠点空港に指定する計画を示した。政府側は、防衛体制強化や住民避難のため、町から県へ滑走路延長を要請するよう求めたという。 県が管理する同空港は、1976年5月に南西航空が運航を開始し、これまで複数の航空会社が定期便、不定期便を就航したが採算があわず撤退。生活航路は2008年11月から運休状態。航空路線再開へ、住民や同町が県に要請を重ねてきた。機材の大型化に向け滑走路の1200~1500㍍への延長を求めた経緯もある。現在、空港は海上保安庁が急患搬送ヘリコプターの離着陸時に使用している。台湾までの距離は約200㌔。

 一方、一部報道によると、石垣島で新石垣空港の滑走路延長や港湾整備が検討されており、石垣市はこれまでも県や国へ滑走路を2500㍍まで延ばすよう要請してきたことを政府側に伝えた。

 市幹部は「国も来年度予算に向けて何かしらあるだろう。こういった枠組みで新たな整備が進むと考える」と話した。

 政府は8月25日、防衛力強化のための研究開発、公共インフラ整備に関する関係閣僚会議の中で、自衛隊や海上保安庁の艦船・航空機が利用する目的で、南西諸島を中心に特定重要拠点空港・港湾を指定することを打ち出した。(屋比久賢太)

  • タグ: 波照間空港自衛隊拠点滑走路延長
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