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玉城知事、竹富島を視察 町8年ぶり、きょうは西表へ

塩害などで老朽化した竹富東港について説明を受ける玉城デニー知事(左)=16日午後、竹富東港

塩害などで老朽化した竹富東港について説明を受ける玉城デニー知事(左)=16日午後、竹富東港

竹富島の世持御嶽を視察する玉城デニー知事(中央)=16日午後

玉城知事らに要請内容を伝える前泊正人町長=16日夕、竹富町役場大会議室

 【竹富】玉城デニー知事は16日、竹富島を訪れ、老朽化した竹富東港や旅客待合所など島内7カ所を視察した。県知事の竹富町への行政視察は2015年以来8年ぶりで八重山圏域では4年ぶりとなる。17日は西表島を訪れ、県立八重山病院付属大原診療所などを視察する。

 前泊正人町長や県統括監らとともに午後1時すぎに竹富島に入った玉城知事は西桟橋、コンドイ浜、竹富小中学校、なごみの塔、世持御嶽、竹富島ゆがふ館などを視察。コンドイ浜では県が35年前に整備し、老朽化が進んでいるシャワー室やトイレなどの状況を確認した。

 竹富東港では大嵩安幸まちづくり課長から塩害により腐食した浮桟橋の支柱やはく離したコンクリートについての説明を受けた。県によると今年度は旅客待合所軒先の調査を実施、浮桟橋の支柱については応急処置を行うなど対応している。前泊町長は「竹富東港は町内で最も入域者数が多い。何かあってからでは遅い。計画的な整備を」と早期の対応を求めた。

 視察を終えた玉城知事は報道陣の取材に「担当部局の統括官とともに直に話を聞かせていただくのは非常に重要な機会。優先度の高い取り組みと予算の傾斜配分を検討していきたい」と述べた。浮桟橋の塩害腐食については「離島の重要な課題の一つだと改めて感じた。現在は応急修繕だが抜本的な改善についても鋭意町と話し合っていきたい」と語った。

 17日は仲間港や西表製糖工場、大原診療所、西表野生生物保護センターなど6カ所を視察する予定。

 

■竹富町、県に9項目要請 知事「離島振興は最重要課題」

 玉城デニー知事の行政視察に合わせ、16日夕、竹富町役場大会議室で県と町の意見交換会が開かれ、町は町内9港湾の浮桟橋改修や町民等船賃負担軽減事業の継続など9項目を県に要請した。

 意見交換会には県の担当統括監ら21人と町の課長ら10人が出席。町はこのほか▽仲間港緑地帯の撤去と駐車場整備▽波照間漁港の一般向け屋根付き荷さばき場の整備▽離島ひかり通信サービスランニング費用補助事業の継続と拡充▽荷送用パレット問題▽海岸漂着ごみの処理▽小浜島生コンクリート工場整備▽教育施設等更新整備の優先整備・学校給食無償化―を要請した。

 このうち浮桟橋改修について県担当者は22年度に小浜港、白浜港、仲間港、船浦港の修繕設計業務が完了していることを報告。今年度は小浜港と竹富東港の修繕を優先するとした。

 また離島ひかり通信の補助について玉城知事は全国知事会を通じて、総務省の補助事業の延長や支援制度の創設を要請していることを報告した。

 冒頭で前泊正人町長は「これまで県と町でキャッチボールができておらず、こちらの問いかけに応答がないなど担当課も苦慮していた」と指摘。「今後は知事のリーダーシップで連携をとって前に進めていけたら」と呼びかけた。関連して西表島県道の除草作業にかかる予算増額と環境関連部局の県職員配置、白浜港の利活用も要望した。

 玉城知事は「離島振興は県の最重要課題の一つ。県と町でしっかりとキャッチボールをして住民の安定と安心を作っていきたい。必ず取り組みを前進させていく」と前向きな姿勢を示した。

  • タグ: 行政視察玉城デニー知事
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