玉城知事が与那国島訪問 町、田原川改修など要請
- 2019年08月03日
- 政治・行政
【与那国】玉城デニー知事は2日、就任後初めて行政視察で与那国島を訪れ、ことし5月に大雨被害のあった南帆安地区や田原川下流の被害状況を外間守吉町長の案内で視察したほか、町営学習塾の授業風景を見学した。意見交換会では、町が圧搾処理できなかったサトウキビの原料価格補填(ほてん)に対する負担支援など3項目を要請した。玉城知事は「今回の意見を踏まえて与那国島の潜在力を発揮できるように取り組んでいきたい」と述べた。
意見交換会で外間町長が玉城知事に▽田原川の河川改修と周辺整備促進の早期実施▽操業終了に伴う未処理サトウキビの原料価格補填に対する負担支援▽祖納港の小型船舶用の係留施設整備―の3項目を要請した。
県によると大雨が降るたびに氾濫し、周辺地域に被害を及ぼしていた田原川の改修工事については2019年度に設計を終え、27年度中に完成する予定で、氾濫の原因の一つとなっているながやま橋下流付近の川幅を現在の16㍍から37㍍に大幅に拡張する。
公園の設置など周辺整備については「町や八重山土木事務所などと相談し調整していきたい」と述べるにとどめた。
大雨や工場要員の不足などにより、圧搾処理が行われなかった755㌧余りのサトウキビの買い上げに対する負担支援について県は助成事業の適用は難しいとの考えを示し、「サトウキビ増産基金を活用し、肥料として再利用をするよう作業を進めている」と説明した。
祖納港の小型船舶用係留施設の整備については「必要性など含めて町と状況を確認しながら調整をしていきたい」と述べた。
意見交換会では、JAおきなわ与那国製糖工場から大型農機具格納庫建設への支援や製糖工場の処理能力拡充、田原川拡張工事に伴うポンプ小屋移設への助成などが求められた。
与那国漁協からは、築40年を迎え老朽化が進む製氷棟の修繕や尖閣諸島周辺海域の漁船の安全操業に向けた監視体制の強化などが要望された。
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