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石垣市が台湾―石垣間の航路開設で使用…

 石垣市が台湾―石垣間の航路開設で使用予定の高速フェリー「ナッチャン・レラ」はかつて、同型の「ナッチャン・ワールド」とともに青森港と函館港を結ぶ定期便として活躍していた▼ナッチャン姉妹は世界最速のフェリーとして誕生したものの、燃料費が高くなったことなどで撤退した。その後、レラは台湾の海運会社に売られ、ワールドは自衛隊の輸送船に様変わり▼そんないきさつを、防衛ジャーナリストの半田滋さんがワールドの気持ちになって「戦争と平和の船、ナッチャン」(講談社)に書いている▼ワールドには左舷後部に軍用車両を積み込むためのサイドランプが増設され、どんな港でも車両の積み下ろしができるように。自衛隊の演習で石垣島に車両などを運んだ実績もある▼レラにも、石垣市が国庫補助を受けてサイドランプの設置を計画している。軍事利用があるのではないか。そんな懸念が14日の市議会一般質問でも挙がり、市は「検討していないし、今後も検討の予定はない」(本紙15日付1面)と否定した▼ナッチャンという名前は、船体塗装のイラストをデザインした小学生の愛称に由来。そのデザインは「世界中から集まった仲間たちがパレードする」という夢を描いたもの。今も船体に残る。その夢の実現をレラに期待しよう。(比嘉盛友)

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