八重山毎日新聞社

　地方出身でありながら、郷友会活動に参加しない人のほうが多い。単純に忙しいから参加しないとか、そんなに交流しようと思わないとか、いろいろ理由がある▼ある元公務員は「年上でも年下でも当時の人間関係がある。それは退職しても変わらないから、郷友会に行きたくない」と言っていた。そんな世界もあるようだ▼この前、在沖宮良郷友会の運動会を取材した。せっかくなので競技にも参加した。ふだんはペンとパソコンのマウスより重いものを持たないし、走ることもないので運動してみようと思った▼けっこう過酷だった。約20年ぶりに1・5㌔㍍の距離を走り、中学生の時にバトンを落として以来のリレーにも出た。チーム対抗で行う綱引きは意外にも優勝した▼子どもたちも多く参加した。秋になると運動会やハロウィーン関係のイベントがあり、子どもたちは大人から菓子をもらう。親心的には、たくさん食べさせたくないものだが、同郷友会ではそのへんを察したのかバナナとみかんを配っていて感心した▼郷友会活動では、会ったことがない人と仲良くなる場合がある。父や母の知人だったり、実は親戚だったりと新たな発見がある。多くの競技に参加したことで、米やビール、乾麺をたんまりもらった。翌日は筋肉痛だった。（玉津盛昭）