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竹富町が導入を検討している「訪問税二千…

 竹富町が導入を検討している「訪問税二千円」がまちの話題となっている。課税の是非より、なぜ二千円なのか。高いのか安いか、報道では分からないことも多く、決着まで何かと関心を集めそうだ▼検討されているのは「法定外普通税」。国内では世界遺産の安芸宮島で1回百円の「宮島訪問税」が唯一の先行事例だが、竹富町はその20倍の高値設定。その算出根拠が伝わらない▼観光客対象に実施した「支払意思額調査」では、7割余が税徴収に賛成し、税額は500円との回答が最多と説明されたが、二千円はいかにも「強気の設定」に見える▼島の行事に参加する出身者や介護、工事関係者には特例で割安の年払い制を設けるようだが、「割安」はいくらか。冠婚葬祭や屋敷の清掃など私的な用件で帰郷する出身者の往来は特例外なのか、ゴルフ場利用者は。何より船会社の職員がこうした人たち、目的を識別して船賃加算の税額を徴収できるか▼例えば黒島の牛まつり、舟浮や鳩間島の音楽祭など地域に根付いた手づくりイベントなどは石垣島から大挙参加者が詰めかけて地元と交流し、にぎわうのが醍醐味(だいごみ)。訪問税は地域おこしや観光に水を差すことにならないか▼あれこれ言えど自治体に認められた独自権限。「強気」をどう判断するか、大いに議論を。(慶田盛伸)

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