八重山毎日新聞社

　2023年度2回目の移動献血が石垣市内各地で行われている。事務局から提供される献血者名簿を見ると連日、100人前後が献血に協力している。氏名公表を控えている人もいることから、さらに多くの人が協力している▼今回の石垣市での移動献血の目標は400㍉㍑910本。事務局によると、石垣市は県内でも目標達成率は高いという▼血液は人工的に造ることができず、長期保存もできない。そのため、手術時の輸血やがんなど病気の治療で使用される血液は、献血で集められた血液に頼らざるを得ない。自身の血を提供し、人の命を助ける、究極の人助けだ▼コロナ禍で献血者が減り、輸血用などの血液が不足する状況が続いているという。この状況が続けば、血液を必要とする人の元へ必要量の血液が届かないことも想定される▼ただ、献血したくても、年齢や体重などの制限があり、高血圧や血管が細いなど、献血に適さない人もおり、献血会場を訪れても献血できない人が一定数いるようだ。献血ができるということは、自身の健康の証しであり、健康チェックにも役立つ▼今回の移動献血はきょう16日で最終日を迎える。昼休みを除き、市役所庁舎裏で午前9時30分から午後4時30分まで実施している。献血可能な人はぜひ、協力してほしい。（下野宏一）