県総合防災訓練 10日に「物資輸送訓練」
大規模災害時の物流停滞想定
沖縄県などは県総合防災訓練の一環で10日、石垣市中央運動公園屋内練習場を主会場に、大規模災害時に八重山地域で物流停滞が起きることを想定し「物資輸送訓練」を実施する。地震・津波被害に遭った新石垣空港や石垣港の一部機能が復旧した設定で、石垣島外から到着した食料や生活必需品などの物資を屋内練習場に集めて仕分けし、市内の各避難所や竹富町の島々、与那国町に送り出す手順を確認する。
訓練は、発災当初において国が被災自治体からの具体的な要請を待たずに、被災地へ物資を緊急輸送する「プッシュ型支援」を想定して実施。食料、大人用・乳児小児のおむつ、乳児用粉(液体)ミルクなどが、空・海路で石垣に到着後、屋内練習場に運搬して避難所ごとに仕分けする。県の計画で八重山エリアは、物資集積拠点を石垣島に置き、竹富町や与那国町に輸送する。
県防災危機管理課の担当者は「国からプッシュ型支援で八重山にどんどん物資が送り込まれても、各避難所に届ける仕組みを構築しなければ『物資が届かない』と混乱が起きるかもしれない。関係機関で手順を共有していきたい」と訓練の意義を説明。
実際の訓練は、トラックによる搬入作業、屋内練習場のレイアウトなどを確認していく。当日は、午前10時~正午まで訓練する。参加機関は石垣市、竹富町、運送事業者など。
今年度、県総合防災訓練は、八重山地域で7月の遺体収容施設の設置・運用、10月の災害発生における救出救助・避難に加えて、10日の物資輸送の三つを柱に展開していく。物資輸送の単独訓練は、昨年度に沖縄市で初めてあり、今回で2例目。
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