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八重山人は行列に並ばないというのは、…

 八重山人は行列に並ばないというのは、もはや伝説になるのかもしれない。もっとも、地元住民なのか観光客なのか一見して見分けのつかない方も増えた。皆さん、そば屋に並んでいる▼昭和の風景を思い出す。そばはまさしく庶民のグルメ、ふだんなかなか口にできないごちそうだった。風邪でもひこうものなら「そばが食べられる」と喜び、食べれば本当にけろっと治るから、あら不思議▼あの頃ドルは強かった。高校に上がり、バイト代の1ドルでも手にすれば、映画をみて帰りにそばを食べてもお釣りがくる「豪遊」だった。それぞれの村々に味自慢のそば屋があり、地域住民の熱い支持にこたえた▼そば屋に行列ができるようになったのはいつ頃だろう。平成に入り北部の集落で観光客が並んだのが始まりか。最初は飲食店の少ない立地上のことだったかもしれないが、ネット時代に突入、情報発信の多い店に並ぶ傾向が顕著に。行列店=おいしい名店のイメージが確立した▼今や市街地でもおいしいと評判の店はすべて行列発生中。オーバーツーリズムを嫌う人もあるかも知れないが、うまいものは並ばなければ食べられない時代かも▼ならば地元われら臆することなく列に並ぼう。居並ぶ人たちと仲良く食しよう。庶民のグルメ、おいしい笑顔のためだ。(慶田盛伸)

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