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「夢は新聞記者」 放課後に新聞作り励む

決定的瞬間を収めようと集中する竹西夢貴さん=12日、石垣市障がい児通所支援事業所ひまわり

決定的瞬間を収めようと集中する竹西夢貴さん=12日、石垣市障がい児通所支援事業所ひまわり

取材に執筆、紙面割り付けまで1人で
八重山特別支援学校6年 竹西夢貴さん(12)

 「夢は新聞記者になること」―。八重山特別支援学校6年生の竹西夢貴さん(12)は、放課後に通う石垣市障がい児通所支援事業所ひまわりで、新聞作りに励んでいる。取材から紙面のレイアウト、印刷まで1人で手掛け、サマースペシャルを含めこれまでに「ひまわり新聞」を5回出した。人懐っこい笑顔の裏には、好奇心や探究心があふれている。

“自分ルール”

 ことし5月、ひまわりの仲里和樹指導員から「新聞を作ってみたら?」と勧められた一言がきっかけで新聞作りを始めた。

 取材現場では、決定的瞬間を逃すまいとカメラのシャッターを切り続ける。「その場の雰囲気を写真で引き出せるよう気を付けている」とこだわりを見せる。

 「昔から写真は好きで、よく自撮りをしていた。今は花や人物の写真に夢中」

 インタビューの際には、相手が伝えたいことを感じ取りながらノートやスマートフォンにメモを取る。取材した内容は頭の中で整理して、記事の骨格を組み立てていく。

 パソコンに向かい執筆。「記事はなるべく簡単に、読む人が分かりやすい文を書くように心掛けている」と“自分ルール”を語る。

 記事の内容は、身近な友人の紹介や「みんなの好きなゲームアンケート」の結果、自作の4こま漫画、ひまわりの皆で訪問した社会見学の様子など、バラエティーに富んでいる。

 完成した新聞は、配布したり、ひまわりや石垣市社会福祉協議会に掲示したりしている。「とても面白かった。次回号も早く読みたい」と返ってくる言葉が新聞製作の原動力になっている。

僕と新聞

 竹西さんが、新聞を身近に感じるようになったのは3年前。「新型コロナウイルスがはやって、自由に外出できなくなった。そのころ、よく新聞を読むようになった」と振り返る。

 難しい単語や漢字は、インターネット、辞書で調べて理解につなげ、3年間で徐々に読む力が身に付いてきた。

 「新聞の中で一番好きなのはスポーツ面。野球が好きなので、インターネットでつながっている友達に、楽しいスポーツ記事を勧めることもある」と、はにかみながら「僕にとって新聞は、安心して情報が得られるもの。ネットニュースを見ることもあるけど、紙を開く独特の雰囲気が好き」とほほ笑む。

 新聞記者という将来の夢に向かって「今、作っているひまわり新聞を、たくさんの人に読んでもらえるように頑張りたい」と目を輝かせた。(屋比久賢太)

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