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「芋の時代」という沖縄民謡がある。昭和

 「芋の時代」という沖縄民謡がある。昭和45年(1970年)生まれの筆者はもちろんその時代を知らないが、耳になじんでいる曲である。酔うとたまに歌う。こんな一節がある▼三度三度ぬはんめーや/芋とぅマース小し腹みちてぃ/命ちなぢゃるあぬ至情や忘てーならんさ親ぬ恩儀/いちぐいちまでぃ忘んなよー。3度の食事は芋と塩でおなかを満たし、命をつないでくれた親の情けと恩はいついつまでも忘れてはいけない、という意味▼3度の食事は芋だけというのはきつい。でも、それがあったおかげで命をつなぐことができた。戦中戦後のつらい時代を生き抜いてきた人たちの体験である。食べ物と、それを一生懸命に働いて確保して食べさせてくれた親への感謝を歌ったものだろう▼沖縄本島を直撃し、先島北方海域に進んだ台風6号はUターンして再び沖縄本島に接近する見込みとなっている。速度も遅く、影響の長期化が懸念されている。最たるものは食料品である▼離島は生活物資のほとんどを海上輸送に頼っており、台風が去っても余波で運航できない恐れがあるからだ。台風接近前からスーパーやコンビニには品薄状態となり、今では陳列棚が空のところもある▼こんなときに、平和で豊かな時代を実感するのかもしれない。(比嘉盛友)

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