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野生化牛全頭捕獲を宣言 対策協解散、エコロード解放へ

野生化牛がいなくなった伊原間地区(石垣市農政経済課提供)

野生化牛がいなくなった伊原間地区(石垣市農政経済課提供)

伊原間地区

 伊原間地区で野生化した牛の捕獲を進めてきた石垣市伊原間地区野生化牛対策協議会(会長・棚原長武市農林水産商工部長)は11日、これまでの実績や活動で野生化牛が確認されていないことから全頭捕獲宣言を行った。これまで封鎖されていた伊原間地区側のエコロードも解放された。

 野生化牛は、旧伊原間牧場の売買時に捕獲できなかった牛が繁殖して増えたもの。2021年2月には県道206号で野生化牛に軽自動車が衝突する事故が置き、運転手にけがはなかったものの車両は全損、牛も死んだ。野生化牛が県道に出没するなど近隣の生活環境を脅かしていることから地域の安全確保を目的に市は同5月に協議会を設置、対応してきた。

 2008年2月から同牧場を所有するやえやまファームが20年1月から独自に捕獲を開始、21年5月からは市や県など関係機関で構成する同協議会が対応してきた。ファームは22年2月までに43頭、協議会は22年3月までに銃器による一斉駆除で16頭、22年7月からことし3月末までに60カ所に設置してわなで3頭の計62頭を捕獲した。

 昨年8月2日にわなで1頭を捕獲して以降、猟友会によるわなの見回りでも足跡やふんなどの形跡がみられず、ことし2月に伊原間地区で行われた猟友会による共同狩猟でも形跡がなかった。さらに市が2月から4月にかけ赤外線カメラを搭載した小型無人機で実施した調査でも野生化牛は確認されなかった。

 全頭捕獲を受け、協議会は11日、市役所で行った会合で「地域の安全確保、野生化牛の全頭捕獲が達成できた」として解散した。

 棚原部長は冒頭のあいさつで「これまで捕獲活動に協力いただいた猟友会、食肉センター、関係機関に感謝したい。2度とこのような事案がないよう再発防止に向け、生産者に対して周知を図っていくことがとても重要であると認識している」と述べた。

  • タグ: 石垣市伊原間地区野生化牛対策協議会野生化牛
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