八重山毎日新聞社

　筆者の前職はプログラマーだ。今でも趣味でプログラムを書いており、20年以上になる。現在はプログラム言語の代わりに日本語で記事を日々、執筆しているが、どちらかと言えばプログラムを書くほうが得意だ▼最近、6歳の息子がプログラミングを始めた。Ｓｃｒａｔｃｈという言語を使い、ブロックを組み立てるような感覚で簡単に動かすことができる。子ども向けとはいえ、侮るなかれ。本格的なシューティングゲームを作ることも可能だ▼日本語や英語など自然言語は人間の思考に影響を与えるといわれている。プログラミングには論理的な思考が求められる。2017年3月に改訂された小学校学習指導要領は、20年度から全面実施となり、小学校のプログラミング教育が始まった▼コンピューターゲームで遊ぶというと眉をひそめる向きも多いと思うが、プログラムを書いてゲームを作るならどうだろう。小学校のプログラミング教育のねらいもそこにある▼プログラミング的思考を育み、情報技術に支えられた社会を知り、身近な問題に主体的に取り組むというものだ▼「情報技術の利用における適切で責任ある行動規範」のデジタルシティズンシップは、情報化社会に生きるわれわれ大人にこそ必要だ。あたらめて子どもと学び直す機会としたい。（立松聖久）