9条の理念確認 平和訴え 憲法記念日、市民ら集会
- 2023年05月04日
- 社会・経済
憲法記念日の3日、新栄公園内の九条の碑前広場で「憲法守れ!平和といのちと人権を!」をテーマにした第10回アピール集会(平和憲法を守る八重山連絡協議会主催)が開かれた。60人余りが参加し、歌や詩、スピーチ、アピール文などで戦争放棄をうたう憲法9条の理念を確認し、平和への願いを発信した。
冒頭で同協議会の平地ますみ共同代表は陸上自衛隊の駐屯地開設にふれ「9条をないがしろにし、軍拡に向かう動きはあまりにも横暴だ」と批判。憲法審査会など改憲に向けた議論が進められている状況に危機感を示し、「戦争放棄、人権尊重をうたう憲法について語り、平和を願う1日にしよう」と呼び掛けた。
集会では九条の会やえやまによる「沖縄を返せ」の演奏、戦争マラリアを語り継ぐ会による短歌と詩吟、沖教組八重山支部、退職教八重山支部、自治労退職者の会、石垣市議会野党連絡協議会によるスピーチがあった。
いしがき女性9条の会は平和を希求するメッセージを群読。「日本国憲法は世界の宝。香り高い文化の島に軍事基地はいらない」などと訴えた。
いのちと暮らしを守るオバーたちの会の山里節子さん(85)はその場で作詞した反戦とぅばらーまを披露。「手をすり合わせて願わくば平和憲法を守り通して下さい。島の弥勒世を皆で守り続けてください。憎き戦火を皆の力で消し止めて下さい」と平和の祈りを込めて歌い上げた。
最後に集会アピールが採択された。「安保3文書」改定による敵基地攻撃能力(反撃能力)保持や43兆円の防衛費増強など「『戦争する国づくり』は平和国家である国のあり方を大転換させるもの。断じて容認することはできない」と反対。「国防の名のもとに住民の命や財産をうばう戦争準備をすることは絶対に許されない。島を戦場にしてはならない」と訴えた。
また憲法9条をもつ国として「アジアをはじめとする諸国民と経済、文化、科学技術などの面から友好と協力関係を結び、発展させるべきだ」と平和的な外交を要求。「日本国憲法の平和、人権、民主主義の理念の尊さをかみしめ、『改憲』のくわだてをはばむため連帯して立ち向かうことを確認する」と宣言した。
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