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囲碁や将棋で「AI(人工知能)が人に…

 囲碁や将棋で「AI(人工知能)が人に勝った」と報じられることがある。ところが、日常生活で人がAIに勝っても特に報じられない▼実は取材時のインタビューをAIに委託した。主に文字起こしを手伝わせている。もともと取材は、ICレコーダーで会話を録音しながら要点を紙にメモして、いかにも重要そうなフレーズを注意深く聞く。音声を聞き直さなくても記事は書けるものだが、長いインタビュー取材だと疲れも出てくる▼AIの場合は、録音と同時に文字起こしが始まる。相手の言葉と並行してスマートフォンの画面に文字が浮かび上がる。思わず「がんばれ」と応援したくなる▼いちおう、AI文字起こしには難点がある。長い組織名を簡略化した表現は正確に反映されないし、単純な聞き違いもある▼あるときAIは、海保の取材で「中夜問わず監視する」と記した。記事を出稿するとデスクが「昼夜では?」と言うので確認すると、「昼夜」が正しかった(ご迷惑をおかけしました)。これは校閲力で人がAIに勝った瞬間と言える▼AIは指示通りに動いて仕事も早いが、インターネットを経由して働くため、回線が混雑したり「圏外」になるとペースが落ち、凡ミスも出る。AIとのつきあいは、つかず離れず適切な距離で。(玉津盛昭)

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