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「一人一人みんな大切」 人権講演、作品で思い語る

絵本『おこだでませんように』をスクリーンに映し出して読み聞かせをする作者のくすのきしげのりさん=1日午後、市民会館中ホール

絵本『おこだでませんように』をスクリーンに映し出して読み聞かせをする作者のくすのきしげのりさん=1日午後、市民会館中ホール

児童文学作家くすのきさん

 絵本『おこだでませんように』などの作者で知られる児童文学作家のくすのきしげのりさんの講演会「一人一人がみんな大切~作者が語る作品の世界~」が1日午後、石垣市民会館中ホールで行われ、「一人一人みんな大切。そのためにまず自分の人生を大切に。これは今からでもできる大きな社会貢献だ」と強調した。

 講演会は2023年度人権啓発活動地方委託事業として石垣市が主催、八重山人権啓発活動ネットワーク協議会が共催した。

 くすのきさんは「一人一人がみんな大切」をテーマにした作品をつくっており、そのキーワードとして「想像する力、共感する力の大切さ」を挙げ、絵本の読み聞かせをしながら具体的に解説した。

 怒られてばかりいる子の心の中を描いた絵本『おこだでませんように』では「私たちは、相手の心の動きや考えについて分かっているつもりで実は分かっていないことがあるのだということを、分かっていなければならない」と指摘、「想像する力」「共感する力」で相手の心を察する・おもんぱかる・推し量る・思いやることの重要性を説いた。

 子どもを取り巻く市井の人々のやさしさを取り上げた絵本『ふくびき』では「大人がその環境をつくること。そして大人自らがその環境のモデルであることの自覚を」と促した。

 男の子と若いおまわりさんの心の交流を題材にした『ええたまいっちょう!』では「豊かに生きるとは何か」と問いかけ、子どもに対してよく大人が聞く「将来、何になりたいか」に加え、「将来、どんな人になりたいか」を加えるようアドバイス。

 「何になりたいかは職業に関わる質問、どんな人になりたいかは生き方にかかわる質問。この二つが夢(職業)と志(生き方)になる。夢はゴールではなくスタート。その後にどういう人間になりたいかという志をもたせてほしい」と呼びかけ、『あなたの一日が世界を変える』『ライフ』を通して「一人一人自分の人生を大切に生きることが世界を変える」と締めくくった。

  • タグ: くすのきしげのり八重山人権啓発活動ネットワーク協議会
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