四国は土佐、高知県を旅した。先週大団円を
- 2023年10月03日
- 不連続線
四国は土佐、高知県を旅した。先週大団円を迎えたNHK朝の連続ドラマ「らんまん」の舞台で主人公牧野富太郎博士の出生地である▼朝ドラはやはり知名度抜群。横倉山や自然の森博物館、県立牧野植物園、酒蔵の町佐川などが県民や観光客にとってちょっとした「聖地巡礼」になっているようだ。「県民の誇り」が改めてクローズアップされた▼全国的には土佐といえば何といっても幕末の志士・坂本竜馬。そう思われがちながら、地元的にはちょっとした違和感がありそう。確かに「竜馬がゆく」で一世を風びし、観光地・桂浜は竜馬の銅像を中心に県外からの観光客が大挙おしかけて引きも切らず。観光土産も竜馬グッズの多いこと▼でも南国市など地元自治体の刊行物には竜馬がいない。代わって長宗我部元親(ちょうそかべもとちか)イチ押し。土佐一国統一を成し遂げ、四国平定をほぼ手中にしながら豊臣秀吉に大望を阻まれた英雄▼京都など全国を舞台とした竜馬。「一領具足」で四国の天地を夢見た長宗我部の地侍たち。自ら天下取りをかけた野望が土佐人のDNAに眠っているのだろうか▼旅はこの春、婿の故郷へ転居した末娘一家の暮らしぶりを見るのが主眼。「八重山標準語」から土佐なまりに移りつつある孫たちのアイデンティティーを思った。(慶田盛伸)
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